2019年9月2日月曜日

認知症と運動

こんにちは!それともこんばんは?
近頃はオリンピック/パラリンピック一年前ということで、様々なアスリートに注目が集まっています。
もちろん、この手のアスリートの皆様はそれぞれの競技に青春その他もろもろを捧げている才能ある方々ですので、一般的に信じられないほどハードな運動をしています。

…もちろん、その道を極めようとしているプロと、スポーツを楽しむエンジョイ勢は違います。目的は違えども、その競技が好きなのでしょう。
何らかの障害があろうとなかろうと、その点は変らないと思います。

さて、話は変わりますが…
認知症の予防や治療に何が有効と言われているか、ご存知でしょうか?
一般的な、「こんなことをやっている」というイメージですと、子供の頃やった勉強――計算ドリルを解いたり、漢字の書き取りをしたり――を思い浮かべるのではないでしょうか?
脳を使う刺激を入れるわけなので、もちろん効果がないわけではないのですが…これが最新で最適な治療だ!という訳ではないのです。

もちろん症状や個人差によって最適な物は変りますが、「多くの人に有効、適している」というものはあります。医療界では科学的裏付けを持ってA~Dのグレードを付けているのですが…前述の「お勉強」的な治療はグレードBに当たります。『効果はあるけれど最良と言えるほどではない』というのが世界的にスタンダードな考えなのです。

それならグレードAの治療ってなんなんだ?と言われたら…
話は最初に戻りますが、運動なのです。
運動も脳を使って行う事なので、治療効果が期待できるのです。ですが、ただ単に運動すればいいというものではありません。計算しながら、何かをしながら有酸素運動をする…といった脳トレ+有酸素運動という脳への刺激がグレードAとして認められています。

※歩行中に行うと、注意が歩行から反れる分、転倒のリスクが上がってしまいます。ご家庭で行う際は横になったり坐ったりした安全な姿勢で行える運動を組み合わせて下さい。

さて、ここまでお話しましたが…運動嫌いの私としては「運動の為の運動」になってしまうと三日坊主になってしまいます。そもそも最初からやらないかもしれません。
そうなると、何をすれば認知症の予防や改善につながるのでしょうか?

さて、アルツハイマー型認知症に対して効果が高いと言われる余暇活動の中で、最も発症リスクの低かったものを調べた研究があります。その上位3種は

1.ダンス
2.ボードゲーム
3.音楽活動
でした。

運動らしい運動はダンス、他は運動ではありません(部活動の吹奏楽部は体育会系文化部と揶揄されるほど激しいものではありますが…)
これらの共通点をある研究者は「仲間作り/ステップアップ」にあると答えました。ダンスには発表会があるし、音楽活動は定期的に人前で披露する事でしょう。ボードゲームは対人戦で毎回相手が変わり、戦術を高めて行かなければなりません。また、どれも一人で行えるものではないでしょう(観客や仲間、対戦相手が必要です)。
認知症予防に適切な課題は、ある程度歯ごたえがある程度でなければ効果が薄い(何となくマンネリ化しているようなものは効果が期待できない)とされているのです。もちろんきつ過ぎても逆効果ですが…(急に32.195km走るよう言われて心から笑顔で受け入れられる人は少数派だと思います。私は無理です。)

つまり、楽しく他者と交流して、それなりに体を動かして遊べば認知症予防、ないし治療になるという事です。
オリンピック/パラリンピックのような大舞台に立たなくても、趣味のサークルの範囲でスポーツに勤しむことでもいいですし、他者と交流するゲームに興じてもいいでしょう。
ご近所の運動サークル(ゲートボールや集団散歩等が身近でしょうか)

認知症はスポーツが出来ない、というのは偏見で、認知症の人たちで集まったソフトボール大会やマラソン大会もあるぐらいです。何もできない、させれらないと諦める前に、地域の介護支援相談員(ケアマネージャー)や理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等のセラピスト、医師にご相談ください。

今回の担当はリハビリテーション部 荒井でした。

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