2022年2月4日金曜日

車いす体験授業

皆さんこんにちは!

ケアタウンゆうゆうリハビリテーション部の浅田優作です。


先日、近隣の小学校にお邪魔し、

人生で初めて小学生のみなさんに授業をさせていただいたので、

その授業の様子と、車椅子のちょっとしたコツ&注意点をご紹介したいと思います。


車いす体験授業


今回は、小学校の「福祉チャレンジ」の一環として行われた車いす体験授業に参加してきました。


授業では、小学4年生のみなさんに、

車いすとはどんなものかをお伝えし、

実際に車椅子に乗って体験学習をしたもらいました。



このブログをご覧いただいている皆さんは、

「車いす」が身近にある人も多いかもしれませんが、

小学校4年生にはとても新鮮なものに見えた様子で、キラキラした目でお話を聞いた頂けました。




体験学習では、

体操のマットや跳び箱の踏切板で作った簡易コースを、車いすで攻略してもらいました。


実際に車いすに乗ってもらう事で、

ちょっとした不整地やちょっとした段差でも、車いすで進むには思ったよりも大変なこと、

キャスター上げのときのちょっとした不安感などを体験してもらう事が出来ました。


閑話休題 ミニレクチャー

:屋外での車椅子操作の注意点とコツ

① 電車を待つときの安全確保

 電車を待つときは、車椅子をどの向きにして電車を待ちますか?
よくある回答としては、「電車にのりやすいよう線路の方向を向いて待つ」が多いかなと思います。
 しかし、万が一ブレーキが外れてしまった場合、車椅子が勝手に動いて、線路に落ちてしまう危険性があります。

 安全を第一に考えると、正解は「線路と平行の向きで車椅子を停車させる」となります。少し手間に感じるかと思いますが、思い出したら是非やってみてください。

② 砂利道でガタガタと揺れが大きい時

 小さい砂利道であれば、いつもどおり前進して進むことが出来ると思います。しかし、大きな砂利道では、揺れが大きく、更にタイヤが動きずらくなる事があります。

 そこで、ガタガタ揺れる砂利道での車椅子移動は、後ろ向きに進んでみましょう。
後ろ向きに進むと、駆動輪という大きなタイヤの方向から進むため、揺れが小さく感じられ、また小さなタイヤ(キャスター)がはまってしまうことも少なくなります。

③ グレーチング(雨を流すための道路の端にある金属の格子)を進む

 道路の端にある金属の格子(グレーチング)。これも車椅子にとっては注意場所の1つです。格子の細かいものは車椅子でも乗り越えやすいですが、網目の大きい物だと車椅子の小さなタイヤがはまってしまい、進めなくなる事があります。

 このような場所でのコツは、「グレーチングに対して斜めに進む」です。これにより、車椅子の小さなタイヤがはまってしまう事が少なくなります。


みんなの感想と素敵なプレゼント






後日頂いた、みなさんの感想文を一部引用してご紹介したいと思います。


「車椅子の体験をして、乗っている時は楽だったけど、押すときは難しかったです。そして相手の気持ちを考えることが大切だと分かりました。」

「車椅子に乗ってっている人は、段差の時、声をかけてあげると安全なんだと思った。」

「ぼくは、案内して押したり押されたりしてとても怖かったけど、〇〇さんがゆっくりやってくれたから怖くなかったです。」

「車椅子体験をして、とてもいいことを学びました。私のひいおばあちゃんが車椅子です。一回押したことがあるのですが、とても大変でした。これからも、蓮田駅などで足が不自由な人がいたら助けてあげたいです。」

一部しか掲載できませんでしたが、皆さんほんとに素敵な感想文を書いてくれました。ありがとうございました。


個人的な感想

 私たち理学療法士の仕事のメインは、利用者様と1対1でリハビリテーションを支援する事ですが、
今回の車椅子授業に参加させて頂いたことで、利用者様を支える周りの方、またその周りの方に、広報させて頂き、理解を得ることも、私たちの重要な仕事だという事を改めて認識できました。

 今回の小学生の感想の中にも、「知らなかった」という反応が多くありました。「知っている」「知らない」の差は大きく、「知っていれば支援できたのに」と思って頂ける方も数多くいらっしゃるのかなとも思いました。

 理学療法士として、「ご本人様を支える」、「ご家族様を支える」以外にも、「地域・社会のみなさんに情報をお伝えする」ことも、継続して実施していければと思いました。
 そのためにも、車椅子ユーザーのみなさんは、「こんなところが困る」、「こんな時に声をかけてもらえるとすごく助かった」のようなことがあれば、ぜひ僕に教えてください。


では、今回のブログはこのあたりで。リハビリテーション部の浅田でした。