2021年2月15日月曜日

パルスオキシメーターについて

【パルスオキシメータとは?】

皮膚を通して動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定するための装置です。赤い光の出る装置(プローブ)を指にはさむことで測定します。
 肺から取り込まれた酸素は、赤血球に含まれるヘモグロビンと結合して全身に運ばれます。酸素飽和度(SpO2)とは、心臓から全身に運ばれる血液(動脈血)の中を流れている赤血球に含まれるヘモグロビンの何%に酸素が結合しているか、皮膚を通して(経皮的に)調べた値です。プローブにある受光部センサーが、拍動する動脈の血流を検知し、光の吸収値からSpO2を計算し表示します。

【正常値】

 一般的に9699%が標準値とされ、90%以下の場合は十分な酸素を全身の臓器に送れなくなった状態(呼吸不全)になっている可能性があるため、適切な対応が必要です。

【注意点】

測定結果に誤差を与える要因がいくつかあります。

①体動によって発光部と受光部がずれる場合

②指先の冷えなどで測定部に血流が十分にない場合

③マニキュアなどで光の透過が邪魔される場合

SpO2は一定時間、あるいは一定の脈拍毎に得られた値を平均して表示していますので、装着直後ではなく、脈拍が安定する2030秒後に数値を読んでください。

【最後に】

パルスオキシメータはJIS(日本産業規格)が適用される医療機器であり、使い方や結果の解釈には医療者の指導や助言を必要とします。パルスオキシメータの数値のみで新型コロナウイルス感染症の診断はできませんし、もともと肺に病気のある方は相談すべき数値の判断が異なります。解釈に注意すべき点もありますので、医療者の指示の下に正しく使用するようお願いします。

                       担当は生井でした

参考資料:日本呼吸器学会

 

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