2017年6月21日水曜日

水分補給は大事!


こんにちは。梅雨の季節になりました。

この時期は、朝晩は冷えますし昼は蒸し暑くなりますし、外出するのも面倒くさくなってしまう過ごしにくい時期です。晴れたら晴れたで、真夏よりも厳しい紫外線が降り注ぐ時期でもあります。

そのため、屋内で過ごす事が非常に多いと思います
(私個人は、季節を問わず屋内で過ごすことばかりですが・・・)

では、屋内に居れば常に快適で安全でしょうか? もちろん、そんな事はありません。家の小さな段差に足を引っ掛けることもあれば、料理中のやけどや包丁でうっかり指先を切る事だってあるでしょう。屋内でじっとしていると、運動不足になってしまうことも多く見られます。

しかし、それらは季節に関係のないことです。それよりも、これからの時期に多く見られる命に関わる重大な問題があります。

それは熱中症」「熱射病です。

これら2つに細かな定義はありますが、高い気温で水分が不足することが契機であることは共通しています。これらに対応する方法を御紹介いたします。

暑い時は部屋を冷やそう!~~エアコン万歳~~ 


まず、高い気温はエアコンや水撒きなど、物理的手段に頼らざるを得ません。国の認める「最低限文化的な生活」に、エアコンが含まれる事が規定された事は注目するべきことです。これはつまり、「夏場に冷房ないと、国民の命や健康に支障がある」と認められたということです。電気代より、熱中症などで病院に運ばれたほうがよっぽど手痛い出費になりますし、ここは適度に冷房を使いましょう。(使いすぎて風邪に注意!)

 水を飲まないとどうなるの?~~命にかかわります~~


そして、水分不足は熱中症・熱射病の予防・・・だけに留まりません。水分不足は健康にさまざまな影響を与えます。

たとえば、水分が少なくなると血液が濃くなり、流れが悪くなります。すると脳や心臓などの血管が詰まりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなります。血液がどろりと粘つく状態になるわけですから、心臓だって頑張らなければならなくなり、血圧の上昇を招きます。

逆に、水を飲みすぎたらどうなるかといえば、トイレが近くなること、電解質(塩分など)が不足する事です。電解質の不足は、水と一緒に漬物でも食べるか、予め塩分を含む飲み物を選ぶかをすれば解消できます。

命に関わったり、脳梗塞・心筋梗塞を引き起こすリスクと比べて、トイレが近くなるだけなら、水分をしっかり取ったほうが身体にいい事がわかります。

 何を飲めばいいの?~~シンプル・イズ・ベスト~~


では、どんなタイミングで何を飲んだらいいのでしょうか?

まず、飲みやすい飲み物の代表としてお茶があります。お茶にも様々なものがありますが、カフェインを多く含む緑茶や紅茶・珈琲は、実は水分補給に向いていません

なぜなら、カフェインは利尿作用がとても強く、身体から水分を出してしまうからです。水分を循環させたいという目的ならば適切かもしれませんが、水分補給という1点から見れば適切ではないのです。

次に、スポーツドリンクです。これは水分補給に最適…と思わせて、一つ難点があります。それは、スポーツドリンクの目的は名前の通り「運動後の水分補給」に最適化されているということです。運動後の、失われたエネルギーを早急に補給するため、大量の糖分が入っていることを忘れて飲みすぎると、予想以上の糖分を取りすぎてしまいます

 そして、最も正解に見える経口補水液は、日常的に飲む補水として“向いていません”
なぜなら、脱水症状を引き起こした時に最適な飲み物なので、塩分が大量に含まれているからです。備えとして持っていることはとてもいいことですが、脱水症状でもないのに恒常的に飲むことは、塩過剰に繋がってしまいます。

 では、最適な物って何でしょうか。それは「水」です。シンプル・イズ・ベスト

しかし、単純に真水がいいのかといえば、それだけだと前述の電解質(塩分)が不足してしまいます。塩分の取りすぎに注意しながら、塩分の補給に注意が必要です。

水分が多く、塩分も取れるキュウリの一本漬けが夏祭りなどで食べたくなるのは、身体が適切なものを欲していると言えるかもしれません。(キュウリにも利尿作用はありますが…)

 いつ飲めばいいの?~~3つのゴールデンタイム(前後)~~


さて、それでは水をどのタイミングで飲んだらいいのでしょうか?

 喉が渇いてから?時間を決めて? 皆さんも色々と思う事があるでしょう。では、考える上での大前提をお話します。

 

喉が渇いてから』では遅い

 

 喉が渇くという事は、既に脱水が始まっています。喉が渇く前に、先手を打って水を飲む事が大切です。

 あらかじめ飲む事が大切。それならば、逆に「どんな時に喉が渇くか」を知ればいい事になります。どんな時に喉が渇くでしょうか。

 まず、喉が渇くのは汗を搔いたときでしょう。汗を搔きやすい代表的な例は『暑いとき』ですが、実は人間はそれ以外の普段から汗を搔いています。水分は常々手元にある事が理想的ということになります。それを前提に置いた上で、その中でも特に注意が必要なのは『暑いとき(入浴含む)』『運動したとき(外出や趣味活動含む)』『寝ているとき』3点です。

この注意するべき3点の『前後両方』で水分補給をする事が大切です。

 それでも水を飲みたくない?~~よくある誤解を解消!~~


 さて、ここで「寝る前に飲むとトイレが近くなるし・・・」「飲みすぎると浮腫むし・・・」と、水分補給に消極的な意見が出ると思います。

 前者については、その通りです。トイレは近くなるでしょう。しかし、脳梗塞や心筋梗塞の予防という視点から、リスクが高くなる行為と天秤にかけていただければと思います。
夜中のトイレのリスクはありますが、たった1杯の水道水が命と健康を守ってくれるかもしれません。

 後者については、持病にもよりますが一般的に「飲んだ余分な水分は、尿として排出される」ため、飲んだ分がそのまま浮腫みに繋がることはありません。むしろ、浮腫みの解消のためには積極的な水分補給が必要です。

 塩気の強い物を食べた後にパンパンに浮腫んでしまった経験は、実際に体験したり話しに聞いた事があるのではないでしょうか。

 これは、身体の中の塩分が濃くなり、それを薄める為に水分を「尿として手放せなくなって」、浮腫んでいるのです。塩分を排出する為に、尿に塩分を捨てなければならないのに、です。
 
 これを解消する方法はシンプル。普通の水分を補給できれば、尿に塩分を溶かして捨てる用意ができます。水分をとる事で、浮腫みを解消できるのです。この点は、利尿作用のあるお茶がより向いています。

 ★長話はいらない?それでしたら、まとめはこちら!★


 今回のお話は長くなってしまいましたが、簡単にまとめさせていただくと

1.水分補給はシンプルに水が一番いい

2.適度に塩分も必要

3.水はいつでも必要。喉が渇く前に飲んだほうがいい

4.「暑いとき」「動いたとき」「寝るとき」「前後に」飲む事が大切

以上、4点になります。

 

梅雨の蒸し暑い時期が続きますが、しっかり水分を取って元気に夏季を乗り切りましょう!

 

以上、理学療法士 荒井 がお送りしました。

 

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