新年あけましておめでとうございます。
2021年は、緊急事態宣言から始まり、例年とは少し様相が異なりましたが、
皆様はいかがお過ごしですか?
さて、突然ではありますが、
皆さん「新年の抱負」は立てましたか?
新年の抱負って難しいですよね。
なかなか継続できなかったり、途中で忘れてしまったり。
今日はそんなあなたに、
心理学的に効果的な「目標設定」として、
WOOPモデルと4つのテクニックについてご紹介します。
l WOOPモデルとは
WOOPとは、Wish(欲望)、Outcome(結果)、Obstacle(障害)、Plan(計画)の頭文字を取ったものです。
これはニューヨーク大学の心理学教授、ガブリエル・エッティンゲンが提唱されており、「Mental Contrasting with Implementation Intention: MCII」としても知られています。
(引用:WOOP MY LIFE: https://woopmylife.org/ja/home)
①
Wish:欲望
まず最初に考えることは、自分の欲望についてです。
これは大まかな方針という意味合いが強いです。
ここで登場するテクニックが「価値観リスト」です。
下の価値観リストには83の価値観が並んでいます。
ここから大事にしたい10個を選び、
さらに1位から10位まで優先順位を付けてみましょう。
同じ「減量する」という目標でも価値観が異なると、プランが変わってきます。
例えば、「美しさ」が大事な人は、食事のコントロールと適度な運動な運動を行うべきでしょう。
例えば、ボクシングで有名になりたくて「名声」が大事な人は、極端な食事制限とすごい量の運動、そして水分制限が必要になる事でしょう。
このように、初めに目標の前の「価値観」を明らかにしておくことで、本末転倒を防ぐことができます。
②
Outcome:結果
次のステップでは、目標を具体化してみましょう。
「やせたい」だけだとボヤっとしており、目標がどの程度達成できているかが分かりませんよね。
1kgでも減らしたいのか、それとも5kg減らして体重60kg台になりたいのか。などなど
もちろん、これは数値でなくても構いません。
例えば、「細すぎて履けなくなってしまった昔のジーンズを履いて、颯爽と街を歩く私」など、イメージも具体的な目標の一例です。
具体的な目標をイメージできたら、理想の自分と今の自分の距離感(ギャップ)を直視してみましょう。(あまり落ち込まないでくださいね、ここから頑張ったらいいんです。)
これが2つ目のテクニック「メンタル・コントラスト」です。
イメージ図
③
Obstacle:障害
ここまでで目標設定の大枠ができてきましたね。
ただし、一番大事なステップはここからです!
次のステップは、
「目標にとって、何が障害になるかをイメージしておく」です。
またまた「体重を減らしたい」を例にすると、
「痩せたいのに、目の前におやつがあるとついつい手を伸ばしてしまう」
「夕食を食べ終わったら、満足してそのまま寝てしまう」が、
Obstacle(障害)のいい例です。笑
ここを想定しておくかどうかで、目標の継続度が大きく異なることでしょう。
(上記の例では、事前に家族に「お菓子はテーブルの上に置かないで」と言っておくとよいですね。)
また、「毎日スクワットをすると決めたが、一度途切れてしまうと、私の性格上、そのまま再開できないだろうな」というのも、大切な障害の予測の1つです。
ここで紹介するテクニックは、「小さな習慣」「目標を小さくする」です。
スクワットの例であれば、「一日一回だけでいいから毎日継続する」にしてみましょう。
そうすると、夜寝る直前であっても、「あ、今日の分していなかった!寝る前に一回だけしよう」と目標を継続することが出来るでしょう。
④
Plan:計画
いよいよ最終ステップです。
最期に紹介するテクニックは、「If (イフ)– Then(ゼン)プランニング」です。
このテクニックは心理学の中でも、最も有名な物の一つです。
これは、
「もし(If)~~~~だったら、その時は(Then)○○○○しよう」を
事前に決めておく ということです。
具体例を挙げると、
「もし(If)おやつが目に入り食べたくなったら、(Then)ぐっとこらえてナッツを食べよう」
「もし(If)友達からおやつをもらったら、(Then)1つだけ頂いて後は周りの人に配ろう」などです。
ここで、先ほどの「③Obstacle(障害)予測」が活きてきますね。
今日の内容はここまでにしたいと思います。
いかがでしたか?
ぜひ皆さんの目標設定に活かして頂ければと思います。
今回の担当は、リハビリテーション部 浅田優作 でした。
皆様の新年の抱負が、実を結ぶことをお祈りしています。
ではまた。
参考文献
1) ハイディ・グラント・ハルバーソン(著). 林田レジリ浩文(訳):やり抜く人の9つの習慣 コロンビア大学の成功の科学. 株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン. 2017.
2)